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平成29年度リスク研究センター助成研究報告 1703

恐慌・震災時における企業のリスクマネージメント
―富士紡績会社の事例―

経済学部教授 筒井正夫  


(ⅰ)実施方法
静岡県小山町地域への富士紡工場史料の調査を3回実施し、特に明治後期から第1次大戦、関東大震災時に至る工場営業報告書の分析を進め、職員・職工の構成変化、各工場の綿・絹糸紡績、綿・絹布の製織について、新機械による技術革新、工場法施行に伴う労務管理の新展開などの解明を行った。また関東大震災の工場施設並びに職工・職員の被害実態や経営に与えた影響についても関連史資料の収集・整理・分析を進めた。
(ⅱ)現時点での研究成果
これまでの私の富士紡と地域社会の総合的研究成果である拙著『巨大企業と地域社会―富士紡績会社と静岡県小山町―』日本経済評論社、2016年11月を踏まえ、上記の調査研究も含めた研究発表会を2017年4月(東京大学経済学部)、8月・11月(小山町)の3回行い、また2018年2月には「政治経済学・経済史学会」と「経営史学会」の合同部会に於て発表予定である。
 現在、上記の研究成果をワーキングペーパー等に準備中である。
今回の調査によって当該時期の富士紡の生産と販売並びに震災被害の実態については、概ね基礎的資料を収集整理することができたが、富士紡の経営における災害時のリスクマネジメントに関しては、分析に至っておらず引続き調査・研究を継続する必要がある。

【研究成果発表の時期と方法 】
今年中に、経済学部ワーキングペーパーまたはリスク研究センター・ディスカッションペーパー・『彦根論叢』等に発表したい。


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