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平成24年度リスク研究センター助成研究報告 1201

ベトナムの直接投資環境と関連政策の検証とリスク要因の分析

経済学部特任教授 小田野純丸 

ベトナムは今世紀に入ってから目覚ましい経済成長を記録し、この成長経路をいかに持続するかという課題に直面している。ベトナム政府の狙いは、電力、高速道路、港湾などのインフラ投資を積極的に進め、国内産業基盤を強化する点に置かれている。それによって外国投資の招致を積極的に進め、輸出部門の活動に厚みをつける取り組みを加速化させたいというシナリオを描いている。
ベトナム経済の一つのネックは、国際収支の恒常的赤字にある。工業化を急速に進めることは、中間財や資本財の輸入に直結せざるを得ず、また、インフラ投資も様々な形の海外からの資金調達に依存せざるを得ない状況にある。その結果、難しいマクロ経済の安定化に直面し、インフレ要因が払拭できず、為替レートにも不安定な状況が続いている。インフレや為替といったリスク要因を詳細に追求し、工業団地を中心に主要産業の活動状況を把握する課題に集中して取り組んでいる。
研究は、ハノイ国民経済大学の研究者と共同で取り組む体制を築きあげてきている。これから、2年程度の研究期間を想定して、ベトナムの経済、産業政策などを詳細に分析する予定である。

【研究成果発表の時期と方法 】
今年秋に発刊予定の彦根論叢にベトナム経済のマクロ経済リスクに関する研究報告を発表の予定である。ベトナムの産業基盤と輸出産業部門の研究成果は、引き続き研究論文に取りまとめる計画である。これらは東アジア経済学会、あるいはアセアン経済学会などの場で報告を考えている。


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