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平成30年度 経済史セミナー20180705

リスク研究センターでは、平成30年7月5日(木)、名古屋市立大学より、横山和輝 氏をお迎えしてセミナーを開催いたしました。

  日 時:平成30年7月5日(木)16:10~17:10 
  会 場:滋賀大学 彦根キャンパス セミナー室Ⅰ(士魂商才館3F)
  演 題:『プラットフォームの経済史』
 講  師:横山 和輝 氏(名古屋市立大学大学院経済学研究科 准教授)  

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【講演者紹介】
横山和輝氏は、1999年、一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。2006年博士(経済学、一橋大学)。一橋大学経済学部助手、東京大学日本経済国際共同研究センター研究員を経て、現在、名古屋市立大学大学院経済学研究科准教授。経済史分野の業績に限らず、経済学分野(日本経済学会等)、経営学分野(組織学会等)でも研究報告されるなど旺盛な研究活動に従事。最近著に、『日本史で学ぶ経済学』(東洋経済新報社、2018年9月)。
【セミナー概要】
 今回のセミナーは、名古屋市立大学の横山和輝氏をお迎えし、演題「プラットフォームの経済史」をご報告いただいた。今日の経済学では、市場経済を支える「制度」の重要性が広く認められている(例: ダグラス・ノース。1993年ノーベル経済学賞)。では、この市場経済の仕組みのメリットを活かすために、具体的に日本経済社会はいかなる制度設計を行ってきたのか。こうした観点から、既に横山氏は、701年大宝律令から現代までの日本の歴史を捉えなおそうとした著書『マーケット進化論 経済が解き明かす』(日本評論社、2016年)も上梓されているが、本講演ではこうした著作の成果を踏まえながらも、織田信長が1577年に発した安土楽市令や、戦国大名が制定した市場法・商業政策の経済史的意義を、これまた経済学・経営学等分野で注目されている「プラットフォーム」の概念に絡めてご説明いただいた。近年の経済史では、戦国期は経済成長・人口成長の時代であったことが改めて確認されている(例: 深尾京司・中村尚史・中林真幸編『岩波講座 日本経済の歴史 第1巻中世、第2巻近世』、2017年)。こうした研究成果にも棹さす報告であった。
セミナー当日は、平成30年7月豪雨(西日本豪雨)により、講演そのものの延期・休止も危惧される中、前線が小康状態となった夕方に講演が行われた。そうした最中にも関わらず、20名弱ほどの出席者を得、質疑応答も活発に行われるなど活況な会となった。これもまた、近江の歴史に絡めて講演資料を作成していただくという横山氏の格別の配慮があったが故と特別に記す。
                                  文責 経済学部経営学科 准教授 井澤龍

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