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中国東北財経大学訪問
リスク研究センターでは、2014年2月24日(月)~3月5日(水)の日程で、久保英也リスク研究センター長が中国東北財経大学を訪問しました。リスク研究センターが東アジアに展開する際の一つのコア大学が中国大連市に位置する東北財経大学です。既に7年以上にわたり国際共同研究など緊密な関係を続けています。その結果として、ここ4年間の共同研究をまとめた『中国の公的医療保険など保険制度にかかわる計量分析』と2年前から新たにスタートした日中8人の研究者からなる中国の公的医療保険プロジェクトの最終報告である『中国における医療保障改革―皆保険実現後のリスクと提言』の2冊の著書を発刊する運びとなりました。
今回の中国出張は、この状況の報告と2014年度の国際共同研究の進め方について打ち合わせを行い、現在進行している共同研究についての進捗状況の相互確認と新規の研究について方向性を議論することが主目的でした。共同研究の先方は金融学院となるので、刑金融学院長、劉波金融学院副学院長、李金融学院副学院長、閻石金融学院副教授、曲金融学院講師、陳金融学院講師、施国際貿易学院副教授と打ち合わせを重ねました。
また、これらの共同研究とは別に、両大学の交換留学生の拡大や幅広い交流を進めるために、張国際漢語文化学院院長、印国際漢語文化学院副学院長、楚国際漢語文化学院主任、張語辞国際交流処長との会談も行いました。
そこで決まりました2014年度の国際共同研究のテーマは以下の通りです。
(1)既に進行中の研究
・「日中生命保険会社の最適資産運用の在り方」の進捗状況を確認すると共に、公開データが少なく、収集が苦戦している中国側の保険会社、金融市場データの収集策の検討。
・既に完成している理論モデルの改訂版の提供(2014年6月を目途)
(2)新規に行う共同研究
・中国の生命保険市場分析:中国の生命保険市場の市場規模を推計する。とりわけ、日本では巨大市場となっている死亡保障市場の今後の予測。
・中国における生命保険会社の健全性指標のあり方を提案。現行の中国の健全性指標の妥当性をチェックし、課題に対応した新しい健全性指標の提案。
・中国の生命保険契約者保護機構の見直し提案
保険会社が破綻した時に、生命保険契約者を守る現行の契約者保護機構について、日本の経験を踏まえた妥当性評価と新しい保険契約者保護機構を提案。
(3)日本、中国、ベトナムの生命保険契約者保護機構の比較研究
滋賀大学リスク研究センター TEL:0749-27-1404 FAX:0749-27-1189
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