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201701070108報告

滋賀大学・長崎大学・西南財経大学金融学院共催シンポジウム
第12回アジア金融市場国際カンファレンス
-International Conference on Asian Financial Markets and Economic Development-


リスク研究センターでは、平成29年1月7日(土)・8日(日)長崎大学・西南財経大学金融学院と共催で第12回 アジア金融市場国際カンファレンス-International Conference on Asian Financial Markets and Economic Development-を開催いたしました。
カンファレンス報告

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■初日(京都テルサ)、研究報告      ■二日目(彦根キャンパス)、研究報告

 1月7日(土))、於:京都テルサ)、1月8日(日))、於:滋賀大学彦根キャンパス)にて、第12回アジア金融市場と経済発展・国際シンポジウム(International Conference on Asian Financial Markets and Economic Development)が、滋賀大学・長崎大学・西南財経大学との共催で執り行いました。会場を二日間で別の場所にするという難易度の高いものでしたが、学会運営担当者全員の協力により無事に執り行うことが出来ました。発表希望数が多かったので、同時に二つのセッションを同時に走らせる方式で、合計28本の研究報告を行いました。アジアからの参加者(中国・台湾・韓国・インド・スリランカ・シンガポール等)に加えて、ニュージーランドやスウェーデンからの参加者もいました。具体的な学会プログラムは以下のリンクにありますので、ご興味がある方は下記リンクをご覧下さい。
■ 学会プログラムはこちらから。(報告論文へのリンクも付いています)
 レセプションパーティでは、シンポジウムに共催して頂いているあいおいニッセイ同和損保取締役副会長の鈴木久仁氏、位田隆一滋賀大学学長の両氏から開催スピーチを頂きました。また、EBS Broker Tecの大木一寛氏からは、Brexit(英国のEU脱退)が決まった日の外国為替市場の注文動向を膨大な情報を可視化したプレゼンをして頂き、このようなファイナンス研究の国際学会開催の必要性を一同が改めて認識をいたしました。

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■初日、位田学長のwelcome speech   ■初日、レセプションパーティにて

 この国際シンポジウムの成功には、多くの皆さまからのご協力に支えられてきました。滋賀大学からは、小倉明浩経済学部長を筆頭に、事務局からの藤井孝行、松崎雅志、福井浩一、高木美朋、山崎真理には、事前準備から当日の複雑な業務までを円滑に運営して頂き、博士後期課程の全明、シラタナパンタ・タナポン・タリン、経済学部の中村直人、山谷桃子、上野奈菜、グエン・ゴック・アン・トゥー、大山慶之、松岡さくら、畑田将範、百北奏太、の学生諸君には開催校としてのホスピタリティとフレンドシップを忘れずに円滑に進行を手伝って頂きました。また、当日のセッション座長として、滋賀大学からは金秉基、金谷太郎、近藤豊将、菊池健太郎、各先生にご協力頂きました。 長崎大学の岡田裕正、須齋正幸、森保洋、西南財経大学のTAO Qizhi、各先生のご指導並びにご協力に、この場を借りて特別の感謝を述べさせて頂きます。
            (文責: ファイナンス学科教授、リスク研究センター長 吉田裕司)

後記(開催の準備)

 昨年の夏ごろから、長崎大学の須齋先生から3大学での国際シンポジウム共催のご提案がありました。長崎大学は単独でこの国際シンポジウムを始めてから、中国の西南財経大学が共催で加わり、第12回目ということで滋賀大学も共催で新たな参加した経緯です。共催とはいえ、開催地区が京都・彦根なので、開催校として主たる業務はリスク研究センターが引き受けました。9月頃にweb上での論文募集(call for papers)を掲示しました。具体的には、国際学会・ワークショップの国際ポータルサイトであるInomics、米国ファイナンス学会(AFA)の国際学会通知のサイトに登録しました。
 共催校である西南財経大学から10名を超す応募もあり、応募論文数は40本を超えました。ファイナンス系の論文が主とはいえ、それぞれ異なる分野の論文が混在していますので、大きく4つ程度の分野(資産価格付け、ボラティリティ、マイクロストラクチャー、企業ファイナンス)に分類してから、共催大学の研究者で分担して、各分野における論文の順位を付けました。10月末には、30名程度に採択通知(本学会において論文発表しても良い)、5名程度に空き待ち(現時点では棄却であるが、辞退があった場合のみ繰り上がり採択)の連絡を致しました。ほとんどの研究者が登録をしましたが、若干の辞退が出ましたので空き待ちの研究者に追加採択の連絡をして、本学において立ち上げた簡易な登録webサイトにおいて無事に登録完了となりました。
 その後は、30名程度のためのビザ申請のための資料作成・郵送業務、学会当日用の掲示物資料・弁当発注・レセプション会場(京都ガーデンパレス)・学会会場(京都テルサ)・学会カフェ(彦根)・貸し切りバス(京都・彦根)等の交渉・予約・準備と事務的な作業が山積みにありました。また、一方では、一番重要な学会プログラム(座長・発表者・討論者の割り振り)の作成、参加者への事前連絡(学会運営方針、会場周辺案内、食事希望、ビザ申請に必要な情報要求等)、参加者からの質問・要望への対応など、開催直前まで毎日のように問い合わせがありました。
 参加者への連絡で一番気を配ったのは、friendlyである一方、学会に関してはserious and strictであることを伝えることでした。私自身、これまで国際学会で40回以上発表してきましたが、国際学会には色々な参加者がいます。発表する論文を改善するために真摯に他の研究者の意見に耳を傾け、研究発表の機会を生かして研究交流を広げようと意欲を見せる研究者がいる一方、発表を事務的に遂行した後は関心が観光に向くような緩い研究者もいます。今回は、各発表に討論者を必ず1名指定したこと(発表者の論文を事前に熟読している研究者がいることで発表に緊張感が生まれます)、その討論者は別の日に発表の担当が決まっている参加者に割り振る(必ず両日に発表か討論の役割が発生します)ことで、この国際学会はいつも以上に真剣に取り組まないと、という雰囲気を醸し出すことに努力しました。その成果もあってか、両日ともに活発な議論のある、とても良い雰囲気の下で研究報告が進められていきました。