Design for Urban Sustainable Small-scale Organic Vegetable Production: An Aquaponics System for Residential or Community Application
本研究の研究成果として、2025年7月9日〜11日にポルトガルのISCTEリスボン大学で開催された国際学会Lisbon Livable Cities: Culture, People & Placeに参加し、研究発表を行った。
当研究のアクアポニックス・デザインは、土壌栽培の野菜生産が直面する気候危機による労働と生産課題に対処するため開発されたものである。システムの設計は2020年4月から開始され、大学構内のバルコニーに、PVCパイプ製のジオデシック・ドームを設置した上で構築した。2つの水槽にそれぞれ25匹のニジマスが放流され、一方の水槽はLECA(軽質膨張粘土)手法、もう一方の水槽はラフト手法を用いて魚から植物に養分を供給するようにした。LECA法において、3つの独立した60リットルの容器に、竹バイオ炭を10%、5%、0%(対照区)の割合で混合した培地を充填し、竹バイオ炭が野菜の生育を促進し品質を向上させる有益な添加剤となり得るかを検証した。結果として、竹バイオ炭を添加した区画と対照区画の間で糖度や根の成長に有意な差は認められなかった。夏期にはニジマスにとって安全な水温(20℃未満)を維持するために、遮光ネットとクーラーシステムを併用した。南向きのドーム内では気温が50度まで上昇したにもかかわらず、実験中毎年体長約30cm(500g)の魚が収穫された。都市空間に最適化させるためシステムの約半分に小型化することができた。このプロジェクトで得られた知見をもとに、都市環境において個人が潜在的な食料自給リスクを低減させレジリエンスを高める有機野菜生産デザインを構築することが可能であることを提案した。