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7月5日(木)、リスク研究センターでは、東郷重興氏(元日本銀行国際局長、元日本債券信用銀行頭取)をお招きして、セミナーを開催いたしました。
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講師の東郷重興氏は、1990年代半ば、日本銀行国際局長として旧大蔵省財務官だった「ミスター円」こと榊原英資氏をパートナーに、不良債権を抱えてドル調達に苦しんでいた当時の大手邦銀に外貨準備を使った外貨預託でドル供給をされた当事者で、国際金融に関しては斯界屈指のエキスパートです。
公開セミナーの会場となった455室の座席は、教官、大学院生、一般聴衆者で定刻にはぎっしり埋まりました。講演内容は、2008年のリーマンショックから最近の欧州金融危機まで、金融危機に至った背景とそのプロセス、対策とその限界について実に丁寧に説明していただきました。
リーマンショック時には「百年に一度」といわれながら、数年を経ずして再び欧州で大規模な金融危機に遭遇しています。これについて東郷氏は、1989年の東西冷戦の終結により国境の壁がなくなり、インターネットをはじめとするITの発達によって、経済のグローバリゼーションが深化したこと、世界経済の枠組みが変質していることと大いに関係していると示唆されました。
(文責:二上季代司)
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