経済学部

TOP経済経営研究所(ebrisk)■未来社会研究 ≫ 《ものひと地域研究会》Aurovilleからコミュニティを考える

《ものひと地域研究会》Aurovilleからコミュニティを考える

日  時: 3月13日(月) 16:00~18:30

報告論題: Aurovilleからコミュニティを考える

開催様式: 対面とZoomの併催

場  所: 【対面】滋賀大学彦根キャンパス・士魂商才館3階セミナー室Ⅰ/【オンライン】Zoomを用いた配信

定  員: 【対面】50名 (会場の都合により、先着順とし定員となり次第締め切らせて頂きます。また状況によっては、定員や開催方法を変更させて頂く場合があります。あらかじめ承知おきください。)

報 告 者 :近藤隆二郎  / Gokan Social Design Lab. https://ryujirokondo.localinfo.jp/

坪井友紀乃 / 滋賀大学経済学部 (4回生)

中野桂 & 近藤紀章 / 滋賀大学経済学部


【開催要旨】
コロナ禍による外出自粛や行動制限によって、我々の生活環境は大きく変わりました。この影響は、人々とコミュニティの関係性に大きな影響を与えています。我々の研究会は、男女、政治信条、国籍を超えて、平和と進歩的な調和の中で暮らしを求めるAuroville(インド)に注目し、議論をしてきました。

Auroville https://auroville.org/

【お問合せ先】
 近藤紀章(ひともの地域研究会・事務局) noriaki-kondo(at)biwako.shiga-u.ac.jp(★(at)を@に変更して送信してください)


【プログラム】
15:30 開場
16:00 開会 主旨説明 / 中野桂(経済学部)
①現地からの報告 / 坪井友紀乃さん(経済学部・学生)
②組織論からみたAuroville / 近藤隆二郎さん(Gokan Social Design Lab.)
③コロナ禍によるコミュニティの変化 / 近藤紀章(経済学部)
17:30 質疑応答を含めた意見交換
18:30 終了予定


【開催報告】

 202211月に開催した小川美農里さん(ダーナビレッジ代表)による「ギフトエコノミーのまちーオーロヴィルからダーナヴィレッジへ」と題した講演会を受けて、今回は「Aurovilleからコミュニティを考える」というテーマで3名の方に講演をおこなっていただいた。

 まずはじめに、前回の講演後に、小川さんの主催する現地体験ツアーに参加した経済学部4回生の坪井友紀乃さんより、オーロヴィルの紹介も兼ねて現地の現況についての報告があった。坪井氏によれば、巷間言われている「環境実験都市」というよりも、より広いヒューマンユニティと意識変容のための実験都市であるという認識を持ったという。資本主義的な要素もあるが、それゆえに50年間続いてきたとも言えるし、決してお金に支配されているわけではないという印象も持ったそうだ。小さなコミュニティによる自治も維持される一方で、政府による関与も強くなり、オーロヴィルの将来については予断を許さない状況であることも報告された。

 続いて、長年にわたりオーロヴィルに関心をもって研究をしている近藤隆二郎さん(Gokan Social Design Lab.代表)に前回の研究会で明らかになったオーロビンドの思想とインテグラル理論やティール組織との関係について、現代から遡る形で、整理し報告があった。近藤氏の報告でも、オーロヴィルにおける「非組織化」は人間が成長していくために必要なものとして考えられており、オーロヴィルの一番の目的は自分自身のエゴを乗り越えていくということであると考えられるとのことであった。

 最後に、環境総合研究センター客員研究員(当時)の近藤紀章さんから、「インドにおけるコロナ禍」について報告があった。インドでは初期に厳しいロックダウンをしたものの、経済優先の政策がとられてきた。オーロヴィルにおいては、インド人居住者の割合が増え、観光地としての認識が高くなってきた。コロナ禍よりも大きな影響として、オーロヴィルを担当するセクレタリーが変わったことが大きく、それが坪井さんの報告にあった様々な懸念にもつながっているという。

 全体を通じて印象的だったのは、「オーロヴィルがあなたのためにあるのではなく、あなたがオーロヴィルのためにあるのだ。」という言葉の解釈をめぐって、「これは決してオーロヴィルの奉仕者であれという意味ではなく、オーロヴィルはあなたたちの心の中にあって、そこがオーロヴィルである」というように思えてきたという近藤隆二郎さんの言葉であった。


講演会の様子
講演会の様子
講演会の様子
講演会の様子
講演会の様子
講演会の様子

滋賀大学経済経営研究所
TEL : 0749-27-1047 /FAX : 0749-27-1397

E-mail:ebr(at)biwako.shiga-u.ac.jp までお願いします。

★(at)を@に変更して送信してください。