経済学部

TOP経済経営研究所(ebrisk)■未来社会研究未来パラダイム研究班 ≫ 未来社会研究プロジェクト「ポストコロナの経済社会と人文社会科学」第1回セミナー(20201209)

未来社会研究プロジェクト「ポストコロナの経済社会と人文社会科学」第1回セミナー(20201209)

  • 日時:2020年12月9日(水)15:00~16:30

  • 演題:「ポストコロナ禍の時代と社会を展望するーコロナ禍が加速する第4次産業革命ー」

  • 開催場所:滋賀大学経済学部 士魂商才館3F セミナー室Ⅰ(オンライン同時配信も行います)

  • 講演者:佐和隆光(公益財団法人国際高等研究所副所長、滋賀大学特別招聘教授、京都大学名誉教授)


■ご経歴

略歴:1942年生まれ。東京大学経済学博士。専門分野は計量経済学、エネルギー・環境経済学。京都大学経済研究所教授、同所長、国立情報学研究所副所長、立命館大学政策科学研究科教授、滋賀大学学長などを歴任。経済図書出版文化賞(日本経済新聞社)、エネルギーフォーラム賞、環境経済・政策学会特別賞、交通文化賞などを受賞。2007年度紫綬褒章、2019年度瑞宝重光章を受章。『計量経済分析の基礎』『経済学とは何だろうか』『経済学における保守とリベラル』『平成不況の政治経済学』『グリーン資本主義』『経済学のすすめ』など著書多数。


■講演概要

 この度、未来社会研究部門では、研究プロジェクト「ポストコロナの経済社会と人文社会科学」を設置し、セミナーを実施することとしました。その杮落しとして企画されたのが、今回の佐和隆光先生のご講演です。

 先生のご講演の趣旨は、国際高等研究所において主宰されている「第4次産業革命への適応~社会経済システムの再編成~」の研究成果をふまえて、ポストコロナ禍の経済社会を展望し、ニューノーマルへの適応に関わる課題を示唆することにありました。

 まず、第4次産業革命の本質が説明され、それが経済社会に与える影響と変化について、プラットフォーム・ビジネス、過剰労働力の問題、人工知能が拓く世界、電気自動車への転換などが紹介されました。そのうえで、日本の立ち位置が考察されました。そして、コロナ禍が第4次産業革命を加速している実態が説明され、ポストコロナ禍のニューノーマルへの適応のための方策について示唆されました。なかでも、人工知能と電力消費、自動車の技術的遷移などに基づく日本の立ち位置の考察、大学における研究教育の変化と文部行政の評価など、佐和先生ならではのお話が聴けたのではないかと思います。また質疑応答では、どのような産業が残るのか、日本を先導する産業は何か、大学は要らなくなるのか、今後の大学教育の在り方はどのようなものかなど、活発な議論が交わされました。なお、当日は会場で11名、オンラインで37名の参加がありました。

(経済経営研究所 所長 吉川英治)

講演会の様子
講演会の様子