経済学部

【報告】経済学部・吉田裕司教授がレンヌ第一大学との国際ワークショップで研究発表(オンライン):12月3日

 12月2日(木)、3日(金)の2日間、レンヌ第一大学(フランス)で恒例のマクロ経済学ワークショップが、今年もコロナ禍の中で開催されました。

 今回のワークショップのテーマは、Macroeconomic Views about Uncertainty: Shocks, Big and Small(邦題: 不確実性に関するマクロ経済学の視点)であり、2日目の最初の発表はエネルギー市場、貴金属市場、農産物市場、鉱業品市場における、それぞれの不確実性が相互に与える実証分析に関する報告であり、2番目の発表は異質性を含むマクロ経済モデルでは様々なショックが経常収支のボラティリティを高める理論研究の報告、3番目の発表が市場競争の激化が環境汚染に与える影響を考察した理論研究の報告でした。
 最終日の最後となる吉田教授の発表の内容は、安倍総理・黒田日銀総裁政権下における非伝統的金融政策並びに為替レートの大幅安を経験したにも関わらず2%のインフレ目標が達成できなかった理由として、構造VARモデル推定により需要ショックによる為替レート安は、逆にデフレを引き起こすことを示しました。

(Zoom参加の画像)

(交流協定校との国際ワークショップ参加の様子や感想等:吉田教授より)
 昨年度は完全にオンライン開催でしたが、今回はフランス在住の研究者は対面で行われました。開会まで参加状況が分からず、海外からのオンライン参加者は、吉田と共著者である2名の大学院生だけでした。
 吉田の発表については、討論者のFabien Rondeau氏ならびに会場からも有益なコメントが提供されており、有意義なワークショップとなりました。
 ただ(日本との時差の都合もあり)閉会後のランチに参加できないのが少し残念でした。