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6月28日(金）、リスク研究センターでは、本学の「金融システム論」（担当教員：鈴木康晴）の授業の一環として、公正取引委員会経済取引局長 中島秀夫氏をお招きしました。
日時：6月28日（金）16：10～17：40 会場：校舎棟2階 第23講義室 演題：「グローバル化時代の独占禁止法」 講師：中島秀夫氏（公正取引委員会経済取引局長） 司会：鈴木康晴氏（本学経済学部准教授） |
【講演概要】
6月28日に公正取引委員会の中島秀夫経済取引局長をお招きして、「グローバル化時代の独占禁止法」についてのセミナーを開催しました。司会の鈴木康晴准教授より講師の紹介があった後、まず、独占禁止法とは何か、その意義は何か、について、中島局長から説明がありました。公正かつ自由な競争を促進し、一般消費者の利益を確保することが競争法の意義であるが、一方で産業政策や社会政策等との関係が重要であり、これは国毎の社会常識の差異と関係があり、従って競争法とその他の政策とのバランスは国毎に異なることとなる、との認識が示されました。続いて、海外に進出した日本企業は、競争法に対する鈍いコンプライアンス意識を背景に、アメリカやEUにおいて巨額の制裁金の支払い命令や当該企業幹部が個人として禁固刑を受ける、などの事例が近年複数発生しているとの状況説明がありました。そのため海外に進出する日本企業は、競争法違反のリスクが拡大しており、これに対する戦略的なリスク管理が必要であるとの指摘がされました。最後に、経済のグローバル化の進展に伴い、国境を超える競争法違反行為や合併等に対して、各国の連携や各国競争法の調和をすすめる必要性が増してきており、近年の競争当局間における多国間や二国間における意見交換の場の強化について紹介があり、講演は終了しました。（文責 鈴木康晴）
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