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開催報告:第3回RESSU -Research in Economics & Social Science, Shiga University-

 この度の11月28日(木)・29日(金)に、滋賀大学経済学部の単独主催となる国際カンファレンスを開催いたしました。第三回目となるRESSU(レスーと発音します)の今年のテーマは、「Exchange Rate, Capital Flows, & Trade Flows」でした。日本語では、「為替レート、資本フロー、貿易フロー」となり、国際金融並びに国際貿易を主要テーマとして研究報告を募集しました。今回のRESSUカンファレンスでは、初の試みが幾つかありました。一つ目は、これまでよりも研究分野を絞り込み、その分野で顕著な業績を挙げている海外研究者を二人招聘することでした。これは、第一回目のRESSU開催の経験から、一般的なテーマでの募集だと参加者は集まりやすいのですが、研究報告の水準には参加者間に大きな格差があることを学んだからです。R1.jpgのサムネイル画像

 招聘研究者の一人目は、カリフォルニア大学サンタクルーズ校(UCSC)名誉教授であり、香港城市大学教授のYin-Wong Cheung氏です。カリフォルニア大学は複数の学校(キャンパス)を有し、UCLA、UCSDやUCBerkleyもその一部となっています。Cheung氏は計量経済学の時系列分析手法や国際金融分野での研究が高く評価されています。Google Scholar*による被引用数では1,000回を超える研究論文もあります。もう一名の招聘研究者は、カナダのアルバータ大学教授のRasmus Fatum氏です。Fatum氏は、政府・中央銀行による外国為替市場介入の研究論文が有名ですが、実はUCSCで博士号を取得していますのでCheung氏の元生徒でもあります。講演会の様子

 海外在住研究者からはフランスのレンヌ大学や韓国のソウル国立大学からの参加があり、国内からも優れた研究実績を持つ研究者が参加してくれました。これは著名な招聘研究者による基調講演が予定されていた効果だと思われます。

*...本来は研究論文の被引用数は、国際学術誌に掲載された研究論文からの引用に限定するWeb of Science等を用いますが、一般の読者の方にも利用できるGoogle Scholarの数値を用いました。


 RESSUカンファレンスのプログラムは、RESSU公式HPをご覧ください。

 今回のRESSUの二つ目の試みは、開催日程を木曜日・金曜日と平日にすることでした。これには、滋賀大の学生・教員が参加しやすくするためです。おかげで、二日間を通して82人の参加がありました。カンファレンス初日の研究報告終了後には、研究発表者がチャーターバスに乗り込み、地元酒蔵の酒造・岡村本家に立ち寄り、 座敷での会席料理でレセプションパーティ、と楽しい雰囲気で研究交流を行うことが出来ました。

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 今回の開催に関しては、位田学長のオープニングスピーチ、小倉理事のレセプションスピーチ、事務サイド(共通事務部企画係、リスク研究センター、経済経営研究所)の支援、学長予算による国際学会企画補助並びにリスク研究センターによる予算補助、と滋賀大学の幅広い支援のおかげで無事に第三回目RESSUの開催を成功に収めることが出来ました。