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第8回 データサイエンス・AIイノベーション研究推進センター・経済経営研究所ジョイントセミナー(20240530)


概 要

 この講演では、2023年10月に岩波書店から発売された同書を分かりやすく解説します。ビッグデータの集積や人工知能の活用が叫ばれる中、エビデンス重視の実証革命が進み、データサイエンスを駆使した新たな経済学が要請されています。著者の過去20年間の研究を踏まえ、因果推論や機械学習などを用いるデータ分析の手法だけでなく、適切にデータを取得する調査・実験の手法を解説し、使える経済学の字引を提供します。
特に、第6章「ポリシー・ターゲティングの経済学(下)―限界介入効果・経験厚生最大化―」では、限界介入効果と題して、限界介入効果の概要、オプトイン型vs.オプトアウト型フィールド実験、米国ロスアラモス実験のMTEを取り上げます。次に、限界介入効果の研究の発展を取り上げます。次に、経験厚生最大化と題して、経験厚生最大化の概要、強制型vs.オプトイン型節電リベートのフィールド実験、経験厚生最大化の応用、経験厚生最大化の推定結果を取り上げます。さらに、経験厚生最大化の研究の発展を取り上げます。


セミナー報告

 530()、京都大学大学院経済学研究科の依田 高典教授をお招きして、第8回データサイエンス・AIイノベーション研究推進センター・経済経営研究所ジョイントセミナーを開催いたしました。題目は「データサイエンスの経済学」で、データサイエンス学部および経済学部の教員・学生が参加し、対面とオンラインを合わせて50名を超える参加者が受講しました。

 本セミナーでは、特定の個人やグループが受ける介入(治療や政策)の効果を推定するための計量経済学的手法について紹介がありました。この手法を用いることで、異なる個人やグループに対する政策効果を詳しく分析し、社会全体の福利を最大化するための政策を考えることができます。

 具体的な研究例として、横浜市で行われた電力料金のダイナミックプライシングに関するフィールド実験が紹介されました。この実験では、電力消費に対してリベートを割り当てられる、または選択できるという条件が節電行動にどのように影響するかを実証しました。この事例を通して、政策決定者がエビデンスに基づいて最適な介入を行うための実験方法について解説されました。後半には学生や教員を交えた活発な意見交換が行われました。

 今回のセミナーを通じて、行動経済学がフィールド実験、因果推論、機械学習と融合し、新しい実証経済学へと進化していることが伝えられました。

(データサイエンス・AIイノベーション研究推進センターURA事務局)


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dser-center@biwako.shiga-u.ac.jp

E-mail:dser-center(at)biwako.shiga-u.ac.jp ★(at)を@に変更して送信してください。

講演会の様子
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TEL : 0749-27-1047 /FAX : 0749-27-1397

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