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国際金融リスクに関する総合的研究

ファイナンス学科 教授 有馬敏則
【研究の概要】
グローバリゼーションの進展とともに、一国の経済経営リスクは瞬時のうちに世界各国に伝播し、世界各国の不確実性は、さらに拡大することとなった。 その意味で、経済経営リスク管理は、自国にとっても、世界各国にとっても、ますます重要なテーマとなっている。特に2010年から始まった欧州財政・金融危機は、一時小康状態になっているものの、また再燃し、世界経済に悪影響を与える可能性は高い。また米国の財政危機も国際通貨制度の動揺を増幅させている。円相場も史上最高値を更新している。
本研究は、従来「為替(変動)リスク」として定義されて来たものの中で、機軸通貨ドルとそれを補完すると考えられて来た「ユーロ」の動揺に起因する、為替相場と各国経済のリスクに対し、「国際金融リスク」概念を新たに創出し、従来の内外経済経営リスクとリスク管理について、再構築しようというものである。
【実施方法】
内外の専門家との討議や文献収集により、最新の情報を基に、現状分析を行い、国際金融リスクによる、為替リスク概念の最構築を行った。
【研究成果の概要】
研究成果の概要は以下のとおりである。

(1)有馬敏則著「国際通貨制度の動揺と国際金融リスク管理」『滋賀大学研究年報』  Vol.18,2011年12月、pp。1-19.
(2)有馬敏則著『内外経済経営リスクとリスク管理』滋賀大学経済学部研究叢書第47号、2012年3月、pp。1-243.
 品所の構成ハ以下のとおりである。
  1. 第1章 金融リスクとリスク管理
  2. 第2章 カントリーリスク管理とBIS統計
  3. 第3章 世界大不況と証券化リスク管理
  4. 第4章 社会保障費拡大とソブリンリスク管理
  5. 第5章 財政投融資資金と国債市場のリスク管理
  6. 第6章 ヘッジファンドの動向と国際資金移動のリスク管理
  7. 第7章 SIFTと国際決済ネットワークのリスク管理
  8. 第8章 準備通貨の多様化と為替リスク管理
  9. 第9章 国際通貨制度の動揺と国際金融リスク管理
  10. 補 章 近江商人のリスク管理

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