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近江商人のリスク管理と「三方よし」に関する研究

ファイナンス学科 教授 有馬敏則
【研究概要】
近年の浮利を追い求めた結果としての世界金融危機や、頻発する商品偽装問題や経営者のモラルの欠如は目に余るものがある。本研究は、今一度近江商人のリスク管理と「三方よし」の精神を深く研究することにより、モラル面から、過熱した金融取引や企業経営に対しての警鐘を鳴らすと共に、近江商人のリスク管理を現代にいかに活かすかを提示しようとすることを目的とするものである。

【実施方法】
  1. 近江商人のリスク管理に関する先行研究のサーベイ
  2. 「三方よし」の精神の検討と関連史料の研究
  3. 世界金融危機に至るメカニズムの検討
  4. 商品偽装や経営者のモラル欠如に関する実証研究
上記の研究結果をもとに、実務家や専門家との討議を行った。
そして、近江商人のリスク管理と「三方よし」についての提言と、より広い立場からの意見収集のために、「朝日新聞と滋賀大学の共同主催によるシンポジウムを開催した。
 シンポジウムのタイトルは「近江商人に学ぶ―危機に克つ『三方よし』―」 (2009年5月30日、県立芸術劇場「びわ湖ホール」】で、応募者1500名の多数に上った。
 この模様は、2009年6月6日の『朝日新聞』朝刊に1ページ大で掲載された。
本研究助成により、以下の論文を公表した。
  1. 有馬敏則「世界大不況と日本の高齢者医療問題」『彦根論叢』第381号、平成21年11月、pp.79-103.
    (本論文は実施方法3の研究成果である)
  2. 有馬敏則「『近江商人』についての一考察―朝日新聞・滋賀大学パートナーズシンポジウムとの関連において―」『彦根論叢』第382号、pp.139-156.
    (本論文は実施方法1,2,4の研究成果である)

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