近世蝦夷地産物交易に関わる近江商人史料の購入
附属史料館
本学術後援基金の助成を受け、沙羅書房より近江商人である田付新兵衛家(山崎屋)の古文書一式を購入した。今回の助成を受けて購入した分の史料点数は約310点であり、前年に史料館経費で購入した分と合わせると総数1000点弱の史料群と見込まれる。購入史料に帳簿はなかったものの、海運に関わる連絡書簡が多く含まれていた。同家を場所請負人とした寿都などにおける蝦夷産物交易の史料として貴重なものと思われる。
既に史料整理を希望する研究者の方がおり、整理の目途を立てることもできている。整理・目録作成の作業を通して、北方の近江商人研究がさらに深まるような有益な情報が与えられるものと期待している。