経済学部

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フランス自動車産業における賃金・雇用・ワークライフバランスに関する調査

経済学科 教授 荒井  壽夫

 フランス自動車産業における賃金・雇用・ワークライフバランスに関する調査のため、 この間、面談を強く要望していた自動車メーカー、ルノーのフランス国内最大の事業所、 ドゥーエ工場の経営陣(広報部)との面談を結局、実現することができず、 ドゥーエ工場労働組合CGT支部との面談のみを実現することができた。
 それを通じて、明らかになった基本的内容は、以下のとおりである。
【1】 ルノー生産システムと雇用のフレキシビリティ
(1) それは、労組の観点からは、作業標準化・自主検査・無駄排斥および 組立ラインへの部品メーカーの統合のみならず、労働強化の方法
(2) 雇用のフレキシビリティとしての、派遣労働者+CDD労働者の採用は、 乗用車の生産の増減によって、規定。同時に「時間貯蓄口座」が雇用の フレキシビリティ実現のもうひとつの方法
【2】 賃金の個別化
(1) 賃金計算表において基本給と補足的キャリア給の区別、後者が体現
(2) 企業グループと事業所の二つのレベルの利益に応じた二種類の利益分配制度
【3】 ワークライフバランスと男女の職業的平等
(1) 女性従業員の職種の拡がりあるものの、依然 、賃金・昇進格差の存続
(2) ワークライフバランスを保障する一制度としての企業間共同保育所「緑のねずみ」 ドゥーエ工場従業員の利用の限定性
 
結果発表
  1.結果発表の時期:平成20年の年度内
  2.結果発表の方法:「彦根論叢」または社会政策学会誌への論文投稿

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