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流域管理政策に関する日豪比較研究-水利権取引を中心に-

経済学科 教授 近藤 学

(1)海外調査目的
世界最大の取引規模を誇るオーストラリアの水利権取引に関して、その制度、政策、実態、影響、今後の方向性などを検討するための文献・資料収集、インタビューの実施およびCSIROでの共同研究。
(2)海外調査日程
8月8日、日本を出発し、8月9日、オーストラリアのパースに到着。
8月10日(木)にはWA州のDepartment of Waterを訪問したが、担当者不在のため、翌日に延期となった。
8月11日(金)、同省の政策担当官のMike Rowe氏にWAの水改革に関する聞き取り調査と資料の収集を行った。
8月13日(日)、パースからアデレードに移動。
8月14日(月)、CSIRO Land and Waterのアデレード研究所を訪問し、客員研究員として共同研究に従事。その間、以下の人々にインタビューを実施し、資料を収集した。(9月8日まで) Bob Mclennan(SA州水土地生物多様性保全省の水利権取引のスタッフ、8月30日に実施)
Tom Rooney(National Water Broker、9月6日に実施)
July Cann(SA州水土地生物多様性保全省の水利権取引の責任者、9月6日に実施)
Judy Goode(SA州水土地生物多様性保全省の環境フローの責任者、9月6日に実施)
9月9日(土)アデレードを出発し、メルボルンまでの1200キロをレンタカーで移動しながら、2つの現地調査を実施した。
Neil Repacholi(VIC州の灌漑農家、9月11日に実施)
Alana Brennan(VIC州の灌漑農家、9月11日に実施)
Geoff Coburn(Goulburn-Murray Waterの経済分析担当者、9月12日に実施)
9月13日(水)Gerry Egan, David Lewis, Will Guthrie(VIC州の持続性環境省の水改革担当者)の3氏に聞き取り調査を実施した。
9月15日(金)メルボルンからシドニーに移動。
9月17日(日)にシドニーを出発し、同日、帰国した。
(3)資料の収集
連邦レベルの政策に関する資料(Water Resource Policy, Staff Working Paperなど)
州レベルの政策に関する資料(WA,SA,VIC、NSW)(Water Management Act 2000(NSW), National Resource Management Act 2004(SA), Water Reform Discussion Paper(WA), White Paper (VIC), Environmental Flow, Water License, State Plan など)
インターネット市場に関する資料(Australian Water Index など)
水管理機関に関する資料(Annual Report, Corporate Planなど)
水利権取引に関する新聞報道や記者会見などの資料
(4) 文献の収集と共同研究
CSIROのモノグラフ 約10点(Irrigation Futures、Robust Reformなど)
生産性委員会(Productivity Commission)のモノグラフ 約5点(Research Reportなど)
市場インセンティブを用いた水資源管理に関するジャーナル論文 約10点(Academic Pressなど)
CSIROのアデレード研究所にて、Mike Young研究員と共同研究実施。
(5) インタビューの実施
州政府の水改革担当者へのインタビュー 8名(WA 1名、SA 4名、VIC 3名)
灌漑農家へのインタビュー 2名
水取引の仲介業者へのインタビュー 1名
水管理機関のスタッフへのインタビュー 1名
結果発表
 1.結果発表の時期 2007年3月9日および2007年7月。
  2.結果発表の方法 第四回流域政策研究フォーラム(滋賀大学環境総合研究センター主催)で報告(2007年3月9日実施)。2007年7月開催の日本環境学会で報告予定。2007年度内に論文執筆予定。


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