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変身行動の消費心理学的研究

社会システム学科 教授 神山 進


研 究 成 果;変身行動の消費心理学的研究を以下のように実施し、研究成果を得た。
1.調査問題 人は絶えず自分に足りない部分を補おうとして、あるいは自分をいっそうランクアップさせようとして、つまり自分をさまざまに変身させるために、いろんな「物」や「こと」にお金を使って生活している。若者のこのような「変身行動と消費」の実態を明らかにすることが、本調査の問題であった。そのために次のような方法で質問紙調査を実施した。
2.方法 (1)「変身消費行動」測定尺度(94個の変身消費行動項目によって構成される評定尺度)、(2)「自己受容」測定尺度(自己受容の個人差を測定する35項目によって構成される評定尺度)、(3)「現実自己・理想自己」測定尺度(現実自己および理想自己を測定する23対の修飾語対によって構成されるSD尺度)、(4)「自尊感情」測定尺度(自尊心を測定する10項目よって構成される評定尺度)、(5)フェースシート。
3.調査対象者と調査時期 滋賀大学を含めた、関西に所在する4つの大学の学生433名が調査対象者であった。調査は、2006年6月から10月にかけて実施された。
4.調査結果 (1)変身消費行動と自己受容との間に、明確な関連性が見出された。特に自己受容の不足部分をさまざまな消費財を用いて補填している実態が明らかとなった。 (2)変身消費行動と現実自己、理想自己の間にも、明確な関連性が見出された。またさまざまな消費財が、現実自己を理想自己に近づけるために用いられている実態が明らかとなった。 (3)変身消費行動と自尊感情との間にも、一定の関連性が明示された。
5.その他 データ解析が終わっていない箇所については、今後、分析を続行して研究成果に付け加える。
結果発表
1.結果発表の時期 2007月11月ごろ 
2.結果発表の方法 彦根論叢あるいは繊維製品消費科学誌のいずれかに投稿予定。


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