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アセアン主要国の対外リスク圧力と調整過程の比較研究

特任教授 小田野純丸 
 タイ、マレーシア、インドネシアの三国に共通する問題として為替レートの不安定化が懸念されている。この三国に共通する経済的特徴は貿易、投資などの役割が大きいことである。従って、そうした活動を通じた対外経済活動が経済発展の動向にとって重要な役割を果たしているということである。従って、為替の安定は対外収支勘定が安定的に推移するために直接的な関わりを持つことになるために、きわめて重要なテーマとなっている。政策的取り組みについては、タイとマレーシアの担当部局のエコノミストへのヒヤリングを実施し、為替レートの安定化に向けた課題の重要性について説明を受けている。三国は類似の工業化政策を念頭に置きながら取り組んでいるものの、経済構造に大きな差異がみられることから、為替の安定化には必ずしも同じような政策的アプローチが必要であるとは言い切れない。
 こうした問題意識を持ちながら、この三国を対象に為替市場圧力(Exchange Market Pressure)について検証作業を展開した。この四半世紀を通じてEMPモデルの精緻化と実証的検証が繰り返されてきた。多くの応用実証研究は新興工業国を対象にして様々な成果を生み出してきている。本研究でも、マクロ経済学の基本モデルを念頭に置いて為替市場の圧力の程度について推計を実施した。同時に、対象となる三国の為替市場への介入の度合いについても検証を行っている。具体的検証結果は、以下の研究報告の中でまとめられることになっている。すでに、関連文献の収集、必要統計データの収集、推計の実施などに取り組んでいる。今は発表論文の作成作業に取り組んでいる段階である。
結果発表
 1.結果発表の時期 
    バンコクで開催される国際セミナーで報告(英文、2016年5月)

  2.結果発表の方法 
    彦根論叢(2016年秋季号)に投稿


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