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左川ちかとモダニズム―昭和初期詩壇における女性詩研究―

社会システム学科 准教授 菊地 利奈

 予定していた研究計画のほぼすべてを実施することができた。
<資料収集>
A) 9月に、左川ちか全詩集の編集者が企画した資料展示会(東京)に出席し、編集者と対談。編集者の厚意で、多くの資料提供を受けることができた。 特に、収集が困難であった1930年代の文学・文芸誌の原稿が閲覧できたことは収穫であった。
B) 左川にゆかりのある小樽で開催された「左川ちか展」にて展示を見学し、資料を閲覧するとともに、副館長と対談し情報収集にあたることができた。 小樽では、左川が卒業した桜陽高校での調査もおこない、当時の女学校時代の図書館書籍や、当時の卒業アルバムなどの調査をおこない、資料収集にあたった。
<2013年度中におこなった研究成果発表>
A) 7月には、オーストラリア国立大学でおこなわれたJSAA(Japanese Studies Association of Australia豪州日本研究学会)で、 研究発表「(Re)assessing Sagawa Chika (1911-1936) as a modernist poet」をおこなった。
(発表要旨はchl.anu.edu.au/sites/jsaa2013/abstracts/literature_kikuchi.pdfで公開)。 B) 9月には、京都大学でおこなわれたEAJS(European Association for Japanese Studies)におけるパネル 「Radicals and Modernists: Western Influences and Poetic Voices of Early 20th Century Japan」のパネリストとして、 「Modernism and Modanizumu: Self-expression and Stylistic Challenges in the Poetry of Sagawa Chika (1911-1936)」を発表した。
(発表要旨は、https://www.eajs.eu/.../EAJS.../Kikuchi_Rina_Abstract_24041186.pdfで公開)。
C) 9月30日に、滋賀大学経済学部に、タスマニア大学教授バーバラ・ハートリー氏、オーストラリア国立大学教授キャロル・ヘイズ氏、東京大学大学院教授エリス俊子氏、歌人田中教子氏を招き、 「ポエトリーリーディングワークショップ」を開催した(他資金・他助成金にて運営・開催)。ワークショップで、「「詩は翻訳できるのか―左川ちか詩の翻訳を通して―」を発表した。
D) 左川ちかの詩作の翻訳11篇と、左川詩の紹介を、滋賀大学経済学部ワーキングペーパー(192号)にて発行。 「Selected Translations of Sagawa Chika's Poems I」として、滋賀大学学術情報リポジトリにて、公開している。
⇒滋賀大学学術情報リポジトリ
E) ミシガン大学刊行の詩誌『Transference』に左川ちかの翻訳とコメンタリーを投稿した(現在査定中)。
<今後の研究計画>
今後も、国内外の研究者と連携しながら、国際的学会等を中心に研究発表をおこなう。 今年度は、ワーキングペーパーで、翻訳の続き「「Selected Translations of Sagawa Chika's Poems II」を発表すること(2014年夏頃を予定)、 昨年度おこなった研究発表を原稿にまとめ投稿すること、左川ちかの作品分析をさらにすすめてゆくこと、を計画している。

結果発表
1.結果発表の時期:(1)2014年夏頃 (2)2014年6月末 (3)2014年9月頃 (4)2015年7月
2.結果発表の方法:(1)ワーキングペーパー発行 (2)滋賀大学経済学におけるワークショップ開催 (3)オーストラリア国立大学セミナー発表 (4)JASSメルボルン大会における研究発表



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