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《ものひと地域研究会》ポートランドから、岡山から:まちづくろい(シティリペア)の取り組み

三宅洋平(里山経済・環境研究所)

 三宅洋平氏はミュージシャンであるが、2013年の参議院選挙(全国区)に緑の党の推薦で出馬。個人としては17万票余を獲得するも、緑の党が政党の当選枠を確保できず落選した。2016年には参議院選挙(東京選挙区)に出馬し、今度は25万票余を獲得するも、やはり及ばずに落選。しかしながら、これまで選挙に関心のなかった若者層も含め、「選挙フェス」と称するその独特の選挙スタイルとも相まって、三宅氏の掲げる政策への共感・支持は大きく広がった。

 その後、三宅氏は沖縄から岡山県吉備中央町に拠点を移し、一般社団法人「里山経済・環境研究所」を立ち上げて、里山の自然環境を守り育むことのできる持続可能な地域経済の研究や実践に取り組み始めた。

 今回の講義では、三宅氏自身によるこうした自己紹介から始まり、岡山における活動内容および先進的な取り組みを展開しているアメリカのポートランドの事例などをご紹介いただいた。

 ポートランドでは、シティリペアという団体が、開発や経済成長の中で希薄になってきた住民間の関わりを取り戻し、またアーバン・パーマカルチャー(都市部における自然の仕組みに沿った持続可能な農業)を展開し、自然との繋がりを取り戻そうとしていることが紹介された。興味深かったのは、いわばゲリラ的に展開されるそうした市民の活動を、具体的に成果を示しながら行政に示して、行政の仕組みの中に定着させていく過程であったり、また農園を視察に来た人に視察のかたわら、豆むきを手伝ってもらうようにあらかじめ豆を用意しておくというエピソードであった。無理矢理に何かを成し遂げるのではなく、自然とそうなるような「流れ」を作り出すという考え方は、パーマ・カルチャーのみならず、行動デザインにも生かされていると感じた。

 経済学部ワークショップとしての開催は今回限りであり、岡山での取り組みについては十分にお話しいただけなかったが、あと11月と12月にも来学いただくことになっているので、詳しいお話を伺えることを期待している。

(中野 桂)

講演会の様子
講演会の様子
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