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「子どもを取り巻く環境から、世の中のことを考える」

地域社会探求プロジェクト2019春
「子どもを取り巻く環境から、世の中のことを考える」

このプロジェクト科目は家庭環境やコミュニケーションなどに困難を抱える子どもたちの教育支援の現場を通じて、自らの働き方・社会との関係性の作り方を学ぶプログラムとして開講しました。このプロジェクト科目のねらいは、福祉や教育という複眼的視点の体得、身近に存在する社会的課題への理解、教える経験を通じた主体性やコミュニケーション能力の育成、多様な社会人との交流による複眼的思考の体得です。

 授業は1年生から4年生の21名の履修があり、私立彦根総合高等学校や市内中学校、地域の学習支援教室を運営しているNPO法人Linksとも連携した実習活動を中心に行いました。座学として福祉的視点の体得を目的にポイントテーク(障がいのある生徒の代わりに講義概要をまとめるノート作成術)を学んだり、彦根市少年センターあすくる彦根の疋田房代さんを講師に、あすくるの活動を通した子どもの状況も学びました。

実習では彦根総合高校の放課後学習会や土曜日に市内中学校で開催されている土曜教室てみる、夜間の公民館で開設されている学び育ち教室Learning Linksで小中高校生の学習支援や交流支援に関わりました。実習現場で出会う子どもたちのなかには、閉じこもり気味やこだわりが強いなどの特性を持つ子どもたちが多く、テスト対策や受験指導ではなく、子どもたちの社会性の発達を狙いとした支援も体験しました。

 経済学部で学ぶ大学生にとって、福祉のことを学んだり、子どもたちを取り巻く様々な課題を自分ごととして理解する機会はなかなかありません。学生のエッセイをみると、「社会が障がいや問題のある児童を受け入れられていない。児童の可能性、価値を探し、価値ある財としていくことが大切だ」とか、

「いわゆる主要5教科ではないことへの評価が大切。その才能を見つけられるように子どもが様々なことを体験できる環境を作ることが大事」など、このプロジェクトをきっかけに世の中のことを考える機会になったことがうかがえました。