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世界遺産認定へ向けた彦根ガイド養成プロジェクト

このプロジェクト科目は、地域実践型PBL学習を通じた地域理解と複眼的思考の体得、社会人基礎力の向上、専門的知識の活用を目的としたプロジェクト科目であると同時に、「世界遺産学」の講義と連動し、世界遺産認定を念頭に置いた彦根ガイドの養成もねらいとして開講しました。彦根市文化財課や彦根ボランティアガイド協会の協力により、彦根城とその周辺についてのレクチャーを受け、学生オリジナルの観光コースを作成し、実際に「世界遺産学」の履修学生を対象にガイドを行いました。履修学生は9名でした。

 授業では、彦根市文化財課の鈴木達也氏から「世界遺産の観点から見た彦根の観光資源」について学び、彦根ボランティアガイド協会のガイドさんから、既存のガイドコースや見学ポイントの洗い出しを行ったのち、学生それぞれがマイガイドコースの検討をしました。さらに、それぞれが作成したツアーをもとに、実際にボランティアガイドさんの指導を受けながら模擬ツアーを行い、ガイドとしてスキルアップのためのポイントやガイド時の注意点について学び、本番に備えました。

本番のガイドツアーでは、それぞれのグループが6、7人の参加者を案内しました。事前に準備した資料をもとに、参加者に伝わるように案内をするのはとても苦労したようですが、ボランティアガイドさんに助けてもらいながら、無事全てのツアーを終えることができました。

 参加者からは「パンフレットに書かれていないところの説明が多く、お城上級者向きでした。掘り下げていけば良いコースになる」、「他県出身の学生さんが下調べをして詳しく説明してもらったことはとても意義がある」などの感想をいただきました。履修者からは「はじめは不安でしたが、参加者のみなさんが興味を持ってき

いていただき、安心した」「広く浅くの知識も必要だった」「やりきった感はすごいが、もっとうまくやれたかもしれない」「友達や家族が彦根に来たときに、ガイドをしておもしろいところに連れていってみたい」などの感想がありました。

 参加者からの感想にもあるように、他県出身の学生が彦根城やまちのことに興味を持ち、自分で調べることは大事なことであるし、その学生の姿を見ていると、興味の深まりやモチベーションのアップを間近で感じることができるものでした。世界遺産の認定に向けて一足飛びの効果はありませんが、彦根のことを語れる大学生が増えることは、彦根のまちについての口コミを増やしていくことになるし、大学生も自分のまちとして、アイデンティティの一つになるのではないでしょうか。