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働き方探求プロジェクト2016春・秋 教育現場での経験から省察するプロジェクトー報告

このプロジェクトは家庭環境やコミュニケーションなどに困難を抱える子どもたちの教育支援の現場を通じて、自らの働き方・社会との関係性の作り方を学ぶプログラムとして、昨年に続いて開講しました。このプロジェクトのねらいは、福祉や教育という複眼的視点の体得、身近に存在する社会的課題への理解、教える経験を通じた主体性やコミュニケーション能力の育成、多様な社会人との交流による複眼的思考の体得です。


私立彦根総合高等学校や市内中学校、地域の学習支援教室を運営しているNPO法人Linksとも連携し実習活動を行いました。履修は1年生から4年生で、春学期21名・秋学期13名でした。授業は講義と実習で構成し、春学期の講義では彦根市発達支援室の堀居孝至さんを講師に発達障害の支援と教育というテーマで発達障害の概要や子どもたちへの対応の仕方などを学び、秋学期は資料をもとに発達支援の概要を学んだ後、ロールプレイによる応対練習を行いました。


実習では彦根総合高校の放課後学習会や土曜日に市内中学校で開催されている土曜教室てみる、夜間の公民館で開設されている学び育ち教室Learning Linksで小中高校生に直接関わりました。実習現場で出会う子どもたちのなかには、閉じこもり気味やこだわりが強いなどの特性を持つ子どもたちが多く、テスト対策や受験指導ではなく、子どもたちの社会性の発達を狙いとした支援を体験しました。特に彦根総合高等学校では実習の最終日に学生によるイベントを開催しました。高校生へのメッセージを大学生が考え、絵を書いてカルタを作り、実際にカルタ取り大会をしました。普段おとなしい高校生らも非常に盛り上がるイベントにすることができました。


また今回の授業では経験から学ぶことをより重視するために「省察」を行いました。実習経験を客観と主観に分けて記録し、その記録に基づいて他者と意見交換して理解を深めました。


例年のことですが、子どもたちのなかには基礎学力に課題があったり、他人とコミュニケーションを苦手とするものが多く、大学生にとって経験したことのないタイプの子どもたちと出会い、戸惑いや違和感をもつことが多かったようですが、学生からは「生徒との関わりを通して自分を見つめなおすことができた」「中高生のまっすぐに取り組む姿を見て、自分も頑張らなければいけないと思った」などの感想を得ました。


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