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働き方探求プロジェクト2016春 国際理解プロジェクト-外国人の子どもたち支援を通じて-報告

このプロジェクトは、就業のため日本に暮らす外国人世帯の子どもたちが、教育や生活に困難が生じているという状況をうけ、特に彦根市内の中学校における外国人(特にフィリピン人)生徒の支援を通じて、外国人の子どもたちへの教育や生活への支援策を考え、実践することを目指すプログラムとして設計し、春学期で4回目です。


この授業のねらいは、多文化共生や移民問題等、身近に存在する社会的課題への理解を深めること、自主性やコミュニケーション能力の育成、多様な社会人との交流による複眼的思考の体得、英語によるコミュニケーション力の強化としています。


授業は講義とフィールドワーク・実習で構成し、1年生から3年生で14名が履修しました。講義として彦根市で在住外国人支援をしているグルーポイペ代表の奥村ルシア克子さんを講師に迎え、滋賀や彦根での外国人世帯や子どもの現状や支援の取組み課題を学びました。フィールドワークでは、彦根市内のフィリピン雑貨・料理店を訪問し、店主からフィリピン文化について学び、料理の試食を行いました。実習は彦根市立中央中学校で、子どもたちと学生との相互交流の場としてドリームルームの運営にあたりました。


ドリームルームは毎週水曜日の午後3時から4時に開催され、過去3回の経験から学習支援と生徒の自己肯定感の向上を目的にした交流に取り組みました。中学生へ宿題などのわからない箇所の指導をした後、交流として大学生と中学生が一緒に体育館でバスケットボールやバレーボールをしたり、ブラジルやフィリピンの国旗を書き、手形を押した作品を作ったり、ブラジル料理の体験会を実施しました。授業の成果と提案は中央中学校へ報告し、学校での生徒指導に活かされることになりました。


今回の授業では講義・フィールドワーク・実習を通じて、大学のある彦根市での外国人、特に子どもの現状を理解できたと思います。また半期プログラムの15回のなかで中学生と関係性を作りながら学習と交流の両面を進めることができたのは、中央中学校関係者の協力と理解があって実施できたことです。ご協力に感謝いたします。


彦根市では地域性もありますが外国にルーツをもつ子どもたちの数は増えています。日本全体をみてもこれからも増えていくでしょう。グローバル社会とは日本から海外へ出て活躍することだけを意味するのではなく、海外から日本へ来た人を排除せず、共に新しいものを作り上げる社会でもあります。履修した学生がグローバルへの理解を深め、活躍することを期待しています。


相互理解ワークショップ 相互理解ワークショップ2