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社会人基礎力育成プロジェクト2015秋 発想力を鍛える-報告

「発想力」は,マスコミなど一部のクリエイティブ系の業界だけでなく,あらゆるビジネスで必要とされる力です.様々な発想法が考案されていますが,学生がそうした手法を知る機会はなかなかありません.授業のグループワークを見ていても,固定観念にとらわれてしまい,違った切り口から物事を見ることができない学生が多いように感じていました.本プロジェクト科目では,様々な発想法を実際に試行してみることで,状況に応じて,アイデアや目のつけどころを発見できるようになることを目指しました.


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最初は,アイデアしりとりやマシュマロチャレンジなどゲーム要素の強いワークショップを行い,失敗を怖がらずに思い切ってアイデアを形にすることに慣れてもらいました.続いて,「滋賀びわ湖の女子旅プラン」と「新規事業の開発」という2つのテーマで順番に取り組むことで,数週間かけてじっくり発想を深く練り上げていきました.


とくに「滋賀びわ湖の女子旅プラン」では,どんな女性をターゲットとして設定するのか,どんな地域資源に注目するのか,1泊2日の旅プランとしてどんなコースにまとめるのか,そのプランをどのように魅力的にPRするのか,すべての段階で発想力が求められることを実感してもらえました.


また,ゲスト講師として県庁職員の筈井さんの話を聞く機会を設けたことで,公務員という型にはまったように思える仕事でも「課題の本質を見極める」「提示された課題の背景にある問題を読み取る」上で発想力が必要なことを教えていただきました.問題の根本を知ることで,解決策に対する提案のバリエーションが増えたり,内容に磨きがかかったりすること,短絡的に何かアクションをとろうとするだけでは本当の意味での解決にはたどり着けない,ことを学びました.


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授業を終えた学生からは「自分の常識をいったん捨てて,いろんな価値観を持つ人たちとお互い否定せずにアイデアを出し合うことが大事だと感じた」「もともと備わっていた発想力から変えることができないと思っていたが,トレーニングを積み重ねたり,知識・経験を重ねることで鍛えることができそう」「今までなら素通りしていたような情報に対して『面白そうだ』と感じる機会が増えた」などの感想がありました. 今回の授業では,発想力を鍛える導入編のようなところしかできませんでしたが,これをきっかけに,学生たちがそれぞれのアンテナを張って,いろんな知識・体験を積み重ねていってくれることを期待しています.