学生にとっても馴染みのある「カフェ」の経営をテーマに、本プロジェクト科目では、学生たちによる彦根市内のカフェ・オーナーを対象としたヒアリングを通して、カフェ経営の実状や課題を知り、また彦根の魅力を知り、体感することを目的として実施し、40名の学生が履修した。
最初に、『カフェという場のつくり方―自分らしい起業のススメ―』(学芸出版社)の著者であり、コモンカフェという新しい形態のカフェを経営している山納洋さんをお招きし、日本におけるカフェ経営ブームの変遷の歴史や、お店の立地や店主のスタンス、お客さんとのコミュニケーションなどについてお話を伺った。
続いて、彦根市内の様々なエリアを見ながら、立地条件によってどんなカフェが多いのか、どんなお客さんにどんなサービスを提供しているのか、などをグループごとにフィールドワークに出かけた。ここで改めて、それぞれが「カフェ経営」についてどんなことを学びたいのか、を再確認するためのワークショップを実施した上で、各自の設定したテーマに基づき、2ラウンドにわたって、市内のカフェ調査をチームごとに行った。
学生たちが掲げた調査テーマは、「男性が入りやすいカフェ」「地産地消にこだわっているカフェ」「思いがけない立地にあるカフェ」「地元の常連客が集まるカフェ」「料理やスイーツのおいしいカフェ」「彦根城周辺のカフェ(観光地ならではの工夫)」「珈琲豆にこだわりのあるカフェ」「滋賀大生に身近なカフェ」など。
履修生からは、「個人経営している人たちから直接話を聞いたことで、もうけるだけが経営じゃない、という気づきがあった」「市内カフェのオーナー同士が知り合い/友だちであることが多くて驚いた」「グループでカフェ調査にいく日程を合わせるのは大変だったけれど、直接話を聞くことができたのはすごくよかった」「それぞれのお店が異なったこだわりを持っていることが分かって面白かった」などの声があった。