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図は、申請段階の現場プロジェクト案ですが、平成20年秋学期から「映像・メディアの現場プロジェクト」、「教える経験100人計画プロジェクト」などのプロジェクト科目を立ち上げ、実施してきました。この実施した経験から私たちは当初予想もしなかった二つの重要な教訓を得ることができました。一つは、「人材育成の総合性」であり、二つめは、「相互学習による学習能力の向上」です。例えば、映像メディアのプロジェクトでは、「映像という無形物づくりを経験することで、イノベーティブな心の習慣と評価能力の養成、自分の作品と他人の作品への評価(自分の評価と他者からの批評)を通じ、自覚的に改善を行おうとする心の習慣を実装すること」「映像作品作成の基礎技術の習得」などをねらいとしていましたが、そうした当初の期待を超えて、コミュニケーション能力など学生の総合的な力を飛躍的に高めていることが観察されました。また、学生にとって日常である「大学教育」を素材にした「教える経験100人計画プロジェクト」では、「教える行為の多様性」を学生も教員も知ることができましたし、教える立場に学生の「立ち位置を変える」ことから視点の転換を経験させ、自覚的に教育サービスの本質を考えさせる効果があったと考えています。こうしたプロジェクト科目は、まさに「立ち位置」と「経験」からサービスを自覚的に深く考える良い切っ掛けを提供していると言えます。その全過程に観察されるのが、「相互学習による学習能力の向上」です。イノベーティブな心の習慣と評価能力の実装も始まっていると推測されます。
本プロジェクトの申請チームは、現在、サービス・イノベーション教学調整会議とそのサポーターとして、コース教育の完成に向けた取組を進めています。私たちは、申請段階からイノベーター養成にとどまらない人材育成を考えていました。イノベーターだけでなく、「出る杭を助ける」人材つまりイノベーターを支援する人材も養成したいと考えています。産業革命以来、人類はモノづくりのために多くの創意工夫や技能や、組織、制度を発達させてきました。現代においては、「変化」をつくるという課題に熟達しなければならない時代に入っています。
私たちは、申請段階で、このコースによる認定数を200名、10年で2000名と大見得を切りました。このコースを認定された卒業生たちが、タンポポの綿毛のように世界に飛び立ち、思いがけないところで素晴らしいイノベーションと変化の花を咲かせてくれることを願っています。