経済学部

TOP研究と社会連携経済学部研究情報滋賀大学経済学部学術後援基金助成による研究成果滋賀大学経済学部学術後援基金助成による研究成果H27 ≫ 市田弥一郎商店発行西陣織物生地ならびに図柄・模様見本を掲載する雑誌の購入

市田弥一郎商店発行西陣織物生地ならびに図柄・模様見本を掲載する雑誌の購入

企業経営学科 特任教授 宇佐美 英機

 本学術後援基金の助成を受け、秦川堂より2点の古書籍を購入した。一点は、  近江商人系の呉服店であった市田弥一郎商店が明治35年に出版した『呉竹』という書籍1冊である。ここには、木版彩色刷の琴袋・染帛紗・裾模様・無双羽織などの120図が掲載されており、呉服商が取り扱った商品の図柄を知ることができ、史資料を解読する上で貴重な情報を与えてくれるととともに、講義の際にビジュアルな形で教材を提供できるものと考えている。
 他の一点は、同じく市田弥一郎商店が明治29~39年にかけて出版した『都乃華』と題する雑誌21冊である。これは西陣製織物見本帖であり、当時の流行の西陣織の生地見本が取りあげられており、これまた今後の研究・教育に有益な資料となった。
 市田商店は、数年前にツカモトコーポレーションと合併し、呉服部門に吸収されたが、同店にかかる史資料の残存状況は不明であり、その意味でも貴重な資料である。また、すでにツカモトコーポレーションの史資料のほとんどは、附属史料館に搬入されており、その整理・目録作成の事業が始められようとしており、その作業に際しても有益な情報を与えるものと思われる。


研究成果一覧のページに戻る