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Uppsala大学との共同研究:(1)Langevin方程式を用いた時系列分析の応用研究、(2)数学的曲線を用いた北欧デザインの研究

情報管理学科 教授 齋藤 邦彦
 本基金の事業実行者は、ウプサラ大学数学研究所Klimek研究室とこの数年進めてきた時系列解析、および数学曲線の北欧デザインの応用といった複数のテーマについて研究を行っている。今回は基金によりKlimek研究室を訪問し、研究をより深め、また論文等で成果を発表することを目的として、研究発表と打ち合わせを行った。
 研究の詳細について簡単に紹介する。北欧の家具や食卓用器具は、そのデザインが優れていることで知られている。家具や土木建築物では特定のラメ曲線といった数学的曲線が用いられる。近年、ラメ曲線を拡張したギーリス曲線が提案されている。本研究では、ギーリス曲線やそれに類似の閉曲線・曲面の幾何学的特徴を、数学的に調べる。一方、人間の感覚と幾何学的特徴との関係を、人間工学的手法により調査しモデル化する。同時にデザイン開発を支援する計算機ソフトを作成する。これ により、プロのデザイナーでなくても、手軽に自分の好みのデザインを作成できるようになる。 モノづくりの世界では、個人の好みに応える多品種少量生産の時代へと、ハード面での技術革 新が進んでいる。本研究は、それをソフト面で後押しするものである。
 本研究で北欧の家具デザインを開発するプログラム、および生成された大量のデザインからより優れたものを選ぶ必要性が高まった。生成されるデザイン例は10の15乗(数京個)になるビッグデータであり、また最適なものを選ぶためには人工知能で注目されるディープラーニングやGPGPUコンピューティングの技法が必要となる。
 今後は、このようなアプローチを探るとともに、データサイエンス学部での主要な研究テーマの一つとして行きたいと考える。

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