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-滋賀県における外国人労働者と地域社会の共生-

国際理解プロジェクト2017秋 隣で暮らす外国人
-滋賀県における外国人労働者と地域社会の共生-

本プロジェクト科目は、日本の地域社会で生活する外国人に焦点をあて、多文化共生社会で生きる私たちに必要な視座を養うことを目的として開講されました。

平成28年10月時点、日本で働く外国人労働者は1,083,769人(厚生労働省「外国人雇用状況」)と過去最高を示し、直近で発表された昨2017年10月時点の同報告では、1,278,670人と過去最高を更新する増加を見せています。日本国内の様々な地域で、外国人労働者との共生は身近な課題になりつつあります。

初回の導入では、日本で働く外国人労働者やその子女教育をめぐる課題を描いたドキュメント映像を用いて、参加学生に質問紙とディスカッションを通じて感想を求めました。知識レベルや偏見などの主観を抽出し、以後の授業内容に反映させることが目的です。その結果、在留外国人に関する情報の乏しさや、個々人の経験に起因する外国人に対する誤解やステレオタイプが散見されました。参加学生は、日本人10名(帰国子女2名)、外国人留学生2名(中国人、中国系マレーシア人)の計12名で構成され、参加者の相互理解も副次的な目的となりました。

受講生の関心や事前知識を把握した後、新聞を中心に外国人労働者に関する様々なデータや特集記事の資料を読み込み、2グループに分かれて外国人労働者及びその家族に関する課題整理のグループワークを進めました。模造紙にチャート化された各グループの情報整理により、1)専門職・技術職などの高度人材、2)研修・技能実習生制度、3)日系人など身分による在留資格者、4)留学生、の4類型に大別し、それぞれの長所・短所、考えられうる今後の課題について発表を行い、本プロジェクト科目の中で、それぞれの問題意識を確認することができたことと思います。

また、ゲストスピーカーとして、彦根市に本部を置くOKS国際事業協同組合の村長人之代表理事様にお越し頂き、外国人技能実習生の受入事業を中心に、現状や課題についてお話しをいただき、ベトナム、中国などアジア諸国から来日した研修生や実習生も交えてディスカッションを行うこともできました。日本の企業の現場で技能や技術習得を目的として働く実習生からは、真っ直ぐな意欲と希望に満ちた輝きが見られ、日本の企業組織や日本人の役割がどうあるべきかを考える機会にもなりました(下段写真はOKSの皆さんと受講生)。

また、滋賀県には多くの日系ブラジル人が生活をしていることから、彦根市に隣接する愛荘町の事例を用いて

参加学生による研究発表も行われ、就労する労働者だけではなく、帯同家族の日本社会への適応や潜在的労働力としての子女の教育を踏まえた長期的な人材育成の課題も再発見することができたと考えます。

プロジェクト科目の後半では、外国人雇用と就労規則を主題としたクリティカル・インシデント(臨界事例)に取り組んでもらい、事実を多面的にかつ客観的に捉える異文化トレーニングの一端を経験してもらいました。総括の段階で学生に振り返りを求めたところ、身近な外国人との共生に関して、知らないことが多すぎたという反省が多く聞かれました。

開講時期が秋学期の11月中旬からという設定のため参加学生数も限られましたが、今後も多くの学生に考えてもらいたいテーマであると感じています。

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