女性詩を翻訳すること ―英訳から考える世界文学の中の日本語近現代女性詩―
Translating Women's Poetry in the Context of World Literature
本研究助成は、これまで申請者が科研費や学内助成を受けてすすめてきた日本語近現代女性詩の研究のなかでも、特に、①詩の共訳について、②女性詩を英訳することの意義、③女性が女性を翻訳すること、④世界文学における詩の翻訳に着目し、考察をより深めるために申請しました。
本研究助成における研究成果として、2024年度内に2回研究発表をおこないました。
- 国際学会における研究発表(オーストラリア)
Rina KIKUCHI, "How poetry 'evolves' through translations: Sagawa Chika (1911-1936) and the art of poetry translation" The 5th East Asian Translation Studies Conference, 26-28 June 2024, University of Queensland, Australia
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://languages-cultures.uq.edu.au/files/34151/EATS5-Program.pdf - 国際日本文化研究センター共同研究会における研究発表(日本)
菊地利奈「グローバルコンテクストにおける現代日本語詩~翻訳詩とそのターゲット~」
2024年9月8日、国際日本文化研究センター
本助成と他の学内外研究助成とを合わせることにより研究をすすめ、以下の研究成果を国内外の詩誌・文芸誌に発表しました。
- 菊地利奈&ジェン・クロフォード訳「コーモリと暗いところにいる女の子 白石かずこ」「猿たち 白石かずこ」(pp.4-7)
『Carillon Street: A Journal of Poetry & Criticism 白石かずこ追悼特集号』No.27
(ISBN978-4-910414-52-2) 2024年11月 - 菊地利奈「追体験の喜び」
『いつかだれかにわたしの思いを:第七回永瀬清子現代詩集2024』
(永瀬清子生家保存会、2025年2月)(pp.70-71) - Rina Kikuchi & Jen Crawford, tr. "God's Child by Takako Arai"
Words Without Borders, February 18, 2025
https://wordswithoutborders.org/read/article/2025-02/gods-child-takako-crawford-kikuchipart
その他、2024年度には、新たにふたつの国際共同研究メンバーとなり、詩の翻訳についての研究をすすめることができました。これらの共同研究成果は、2025年度以降に共同研究書として出版される予定です。
世界の日本語文学読者や研究者にむけて日本語女性詩について発信していくことは、海外で知られる日本語文学が男性作家や詩人に偏りがちであることを正す意味でも、日本語を母語とする文学研究者の使命だと考え、日本語詩の英訳につとめてきました。今年度は、ジェン・クロフォード氏と共訳してきた詩人の新井高子氏が、詩集『おしらこさま綺聞』(幻戯書房、2024年)で第6回大岡信賞を受賞するといううれしいニュースもありました。
本研究助成により、計画に沿い研究をすすめられたことに、感謝の意を表します。
結果発表
1.結果発表の時期:2024年度内にすでに発表済み、2025年度以降順次
2.結果発表の方法:国際学会における発表(2024年度)、国際文芸誌への掲載(2024年度)