滋賀大学経済学部
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20170221セミナー



第12回リスク研究センター主催セミナー
リスク研究センター国際貿易セミナー

リスク研究センターでは、平成29年2月21日(火)、Phouphet Kyophilavong氏をお迎えして、研究セミナーを開催致しました。

  日 時:平成29年2月21日(火)16:00〜17:00
  会 場:滋賀大学 彦根キャンパス セミナー室(大)(士魂商才館3F)
  演 題:『Trade Liberalization and Poverty: The case from Lao PDR
-貿易自由化と貧困削減:ラオスのケースから-』  講 師:Phouphet Kyophilavong氏(ラオス国立大学 副学部長)  

【講演概要】

The effects of AFTA on macroeconomic variables and poverty: evidence of Laos

 グローバル化や貿易自由化の進展が途上国の経済成長にどのような影響を与えるかについては長年分析されてきたが、その結果は一概にはいえない。国際貿易が経済成長に重要な役割を果たしているという研究結果が数多く出ているが、貿易自由化と貧困削減の関係においてはいまだに議論が続いている。
 AFTA(ASEAN Free Trade Area:アセアン自由貿易地域)は、1993年に発足し、域内の貿易自由化と域外からの投資促進を通じて域内産業の国際競争力の強化を目指している。2015年12月に、AFTAをさらに進展させたASEAN経済共同体(AEC: ASEAN Economic Community)が発足された。インドシナ半島に位置しているラオスは、人口約650万人の内陸国で国連により後発開発途上国として指定されている。ラオスは1986年に市場経済メカニズムを導入、1997年にAFTAに加盟して以来、関税障壁や非関税障壁を取り除くことで貿易自由化を図ってきた。Phouphet氏は、AFTAやAECによる貿易自由化がラオス経済に与える効果を、GTAPモデルを用いて分析した。
 支出と消費に関する家計調査(LECS: Lao Expenditure and Consumption Survey)のデータを使って、貿易自由化が世帯に与える経済的効果を分析した結果は以下のとおりである。(1)AFTAによる関税撤廃の直接的効果は小さいが、貿易円滑化や海外直接投資の誘因などによる間接的効果が大きくなるため、貿易自由化はラオスのGDPと国民の厚生水準を増加させる。(2)貿易自由化はラオスの貿易赤字を大きくするとともに国際競争力の弱い企業を市場から撤退させる。(3)貿易自由化によって所得不平等は改善される傾向を見せているが、その効果は地域によって異なる。
 また貿易自由化における世帯の厚生水準は次の4つの要因によって影響を受ける。(1)耕地における灌漑設備の有無、(2)飼育している牛や水牛、豚など家畜の数、(3)世帯員の識字状況と世帯主の教育水準、(4)耕地の位置(高地より低地の方が農業生産性が高い)、(5)コミュニティーやマーケットへのアクセス可能性(ラオスは雨季と乾季が明確に分かれているため、雨季における道路の役割は重要である)によって世帯の所得は大きく影響を受ける。
                        (文責 経済学科教授 金秉基)
 


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